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女性の権利

当時の文化や習慣に反して、イエスがいかに女性の権利を大切にしたのかをご紹介します。

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イエス・キリストは今から約2000年前、今日のイスラエルに生まれました。イエスの女性への認識と配慮は当時も、また現在でもとても進歩的なものでした。牧師であり、著作家でもあるジョン・パイパー氏はこう語ります。「キリスト教が根づいた文化では、女性の地位は明らかに向上している。」※1 イエスは、女性たちの権利と地位を大切にしました。

女性は所有物に過ぎないのか?

イエスが生きた時代、女性は男性の「所有物」でした。当時のユダヤ教のラビ(教師)は、神殿での礼拝のたびにこう祈りました。「神よ、私が女性として生まれたかったことは、何と幸いなことでしょうか。」

当時の文化では、妻の方から夫に離婚を言い出すことはできませんでした。一方、男性には些細な理由でも、妻と離婚できる権利がありました。しかも男性には、離婚した妻に対して、子どもの養育費を支払う義務すらありませんでした。夫は妻に離婚届を渡しさえすれば、妻と簡単に離婚できたのです。

女性は男性よりも、明らかに劣った存在でした。公的な宗教生活からも、女性は除外されていました。同時に家庭内でも、女性が聖書を学ぶ機会はありませんでした。

イエスは女性も大切にした

しかしイエスは、当時の女性蔑視の風潮を無視しました。イエスは女性を、一人の人格として大切に扱ったのです。

イエスは男性同様に、女性の病気もいやしました。イエスは女性にも、神について教えました。イエスは、女性を宗教的にも男性と同等に扱いました。女性の社会的な地位も大切にしました。女性を軽視する文化を無視しました。

イエスは女性にも、格別な配慮を示しました。男女の隔たりを作らず、だれでもやさしく迎えました。女性とも親しく関わりました。

売春婦として働く女性にも、差別をしませんでした。婦人病を患う女性にもいやしを行いました。悪霊から解放したマグダラ出身のマリアも、弟子に加えました。

サマリアの女

イエスがこの世界に遣わされたのは、世を裁くためではありません。イエスによって世を救うためでした。※2 イエスとの出会いで、多くの女性の人生が変えられました。当時、サマリア人はユダヤ人から差別を受けていました。しかしイエスから、サマリアの一女性に話しかけます。

ある暑い日、イエスは一人、サマリアの村の共同井戸の脇で休んでいました。日中、暑いので、だれも水汲みには来ません。しかし一人の女性が水汲みにきました。

彼女は5回、結婚していました。しかし5回とも、男性から離婚させられました。そして今は、6人目の男性と暮らしています。彼女は村人たちから、好奇と軽蔑の目で見られていました。

人目を気にして、日中、だれも水汲みに来ない時間帯に、井戸に来たのです。イエスは彼女の背景を知っていました。また彼女が水よりも、はるかに大切なものを渇望していることも知っていました。

ユダヤ人は普段、サマリア人には話しかけません。しかしイエスから、彼女に話しかけました。「この水を飲む人はみな、また渇きます。しかし、わたしが与える水を飲む人は、いつまでも決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」※3

彼女はイエスを救い主だと信じます。そればかりか、彼女の人生は180度、変わります。もともとを人目を避けて生きた女性が、村人たちにイエスのことを伝えたのです。彼女の人生は、喜びで満たされました。イエスとの出会いが、この女性の人生が変えたのです。

著作家のフィリップ・ヤンシーはこう語ります。「女性や虐げられた人々に対する常識を、イエスはひっくり返した。聖書学者であるウォルター・ウィンクによると、四福音書の記録されているイエスと女性たちとの出会いのすべてが、当時の常識とまったく反するものだった。」※4

母を大切にするイエス

何千もの人々がイエスに従いました。イエスの人気を見て、宗教指導者たちは嫉妬しました。彼らの妬みから、イエスを無罪の罪で十字架につけたのです。十字架刑で殺されるイエスのそばにも、女性たちがいました。その中に、イエスの母マリアもいたのです。

「イエスは、母とそばに立っている愛する弟子を見て、母に『女の方、ご覧なさい。あなたの息子です』と言われた。それから、その弟子に『ご覧なさい。あなたの母です」と言われた。その時から、この弟子は彼女を自分のところで引き取った。」※5

イエスは十字架の苦痛の中でさえ、母マリアに特別な配慮を払ったのです。死の直前にも、イエスは母を敬うことを忘れませんでした。長男として、育ての母の老後を養うことを、弟子のヨハネに頼んだのです。

復活の証人

イエスは、女性たちを一人の大切な存在として尊重しました。イエスの女性を大切にする姿勢を、復活の出来事からも見ることができます。

イエスの復活は、キリスト教信仰の根幹です。イエスの復活の最初の証人が女性であったことは、四福音書に記録されています。

イエスが十字架で死んで3日目の早朝のことです。女性たちは、イエスの埋葬を完成させるため、墓に向かいます。墓に到着すると、墓の巨大な石が取り除かれていました。

女性たちは弟子たちに報告します。すぐにペテロとヨハネが、イエスの墓に確認に行きます。するとイエスの遺体に巻いた布だけを残して、イエスのからだはなくなっていました。

マグダラのマリアは困惑して、そのまま墓にとどまっていました。泣きながら墓をのぞくマリアの背後から、復活のイエスが声をかけます。

「イエスは彼女に言われた。『マリア。』彼女は振り向いて、ヘブル語で『ラボニ』、すなわち『先生』とイエスに言った。」

「イエスは彼女に言われた。『わたしにすがりついてはいけません。わたしはまだ父のもとに上っていないのです。わたしの兄弟たちのところに行って、『わたしは、わたしの父であり、あなたがたの父である方、わたしの神であり、あなたがたの神である方のもとに上る』と伝えなさい。」※6

マリアは急いで、弟子たちのもとに走ります。そしてイエスの復活を証言したのです。

当時、法廷では、女性が証人になることは認められていませんでした。しかし、イエスはマグダラのマリアに、復活の証人の役割を与えたのです。

もし聖書が書き換えられていたのなら、女性が復活の証人であったことは、隠蔽することも、改ざんすることもできたはずです。復活の証人が男性であった方が、説得力があるからです。しかしあえて四福音書が、女性を復活の証人と記載しました。それが事実だからです。

イエスの復活に関しては『選ばれた証人』のアニメをご覧ください。

イエスは女性の存在を大切にしました。イエスは女性を一人の大切な人格として扱いました。このイエスの教えが、女性の地位向上、女性の権利の確立に貢献しました。

イエスが呼びかけているのです。イエスを信じ、罪のゆるしを受け取ってほしい。イエスを信じて、神との関係を始めてほしいと…。あなたも、このイエスを信じてみませんか。

イエスについて知りたいという方は、イエスは神か 偽善者か? の記事をご覧ください。

 イエス・キリストとの個人的な関係を持つには
 質問や意見があります

脚注: (1) https://www.desiringgod.org/messages/the-food-of-christ-is-to-give-eternal-life
(2) ヨハネ3:17 (3) ヨハネ4:13,14 (4) Philip Yancey; The Jesus I Never Knew, pp. 154, Zondervan Publishing House. 邦訳はフィリップ・ヤンシー, 山下章子訳『私の知らなかったイエス』いのちのことば社, 2017年 (5) ヨハネ19:26,27 (6) ヨハネ20:16,17


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